テーマ：『間質性肺炎治療中にDICを発症した１例』』
CPC症例を、研修医・司会者・他科医師や会場の先生方を交えてディスカッションを行います。総合内科専門医だけでなく認定内科医や臨床研修医など、どなたでも参加可能です。
| 開催日 | 2018年11月17日(土) 15時30分～17時 |
| 会場 | 広島県医師会館 1階ホール 広島市二葉の里3-2-34 TEL：082-568-1511 |
| 企画・主催 | 専門医部会中国支部 |
| 世話人代表 | 川崎医科大学 和田 秀穂 |
| 参加方法 | 参加費：無料 / 受付時間：15時～16時50分 参加申込みは不要です。中国支部以外にお住まいでもご参加いただけます。 |
| 認定更新単位設定 | 参加：2単位 / 単位登録時間：17時～17時10分 (地方会参加単位に加えて取得可能) |
| その他 | ◆参加・単位登録とも必ず上記受付時間内に済ませください ◆代理出席・登録は認めません |
託児室のご案内
第119回中国地方会・第59回中国支部生涯教育講演会・教育セミナーでは託児室(無料)をご用意いたします。ぜひご利用ください。
託児室の詳細・お申し込み
プログラム
- 司会
- 川崎医科大学血液内科 和田 秀穂 / 広島市立広島市民病院内科 植松 周二
- 症例提示
- 広島市立広島市民病院呼吸器内科 小林英里佳
- コメンテーター（研修医）
- 広島市立安佐市民病院 倉石 敦史 / 広島赤十字・原爆病院 河田 古都 / 県立広島病院 山本涼太郎
- 解説
- 広島市立広島市民病院呼吸器内科 庄田 浩康 / 広島市医師会運営・安芸市民病院呼吸器内科 井原 大輔 / 広島市立広島市民病院腫瘍内科 沖川 佳子
- 病理
- 広島市立広島市民病院病理診断科 市村 浩一
- 抄録
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【症例】80歳代、女性
【主訴】胸痛、呼吸困難
【現病歴】20XX年9月中旬に肺炎のため前医で入院治療中に、胸痛、呼吸困難を自覚した。心電図で虚血性心疾患を疑われたため、精査治療目的で当院へ入院した。
【既往歴】81歳：狭心症（冠動脈バイパス術）、アルツハイマー型認知症
【生活歴】飲酒：なし、喫煙：なし
【入院時現症】血圧153/92 mmHg、脈拍数 106回/分、体温 37.6℃、呼吸数16回/分、SpO2 93%(室内気)。頭頸部：眼瞼結膜蒼白なし、眼球結膜黄染なし、頚静脈怒張なし、頸部リンパ節触知せず。胸部：心音整、心雑音なし、呼吸音ラ音なし。四肢：下腿浮腫なし。
【血液検査所見】WBC 12,900/μL、RBC 452万/μL、Hb 11.9 g/dL、Ht 38.0%、Plt 27.1万/μL、PT-INR 1.35、APTT 31.3秒、Fibrinogen 441 mg/dL、ATⅢ 72%、D-dimer 27.4 μg/mL、TP 6.3 g/dL、Alb 2.6 g/dL、T-Bil 0.5 mg/dL、AST 56 U/L、ALT 19 U/L、LDH 547 U/L、ALP 287 U/L、CK 216 U/L、CK-MB 47 U/L、TnT陽性、BUN 12 mg/dL、Cr 0.47 mg/dL、Na 136.8 mmol/L、K 2.9 mmol/L、Cl 101.8 mmol/L、Ca 7.6 mg/dL、Mg 2.2 mg/dL、CRP 9.07 mg/dL、PCT 0.32 ng/mL、KL-6 3,037 U/mL、β-Dグルカン <0.6 pg/mL、NT-proBNP 5,525 pg/mL、IgG 970 mg/dL、IgA 383 mg/dL、IgE 6.8 ng/mL、IgG4 15.5 mg/dL、PR3-ANCA <1.0 U/mL、MPO-ANCA <1.0 U/mL、抗核抗体 160倍(nucleolar)、抗Jo-1抗体陰性、抗ARS抗体陰性、トリコスポロン・アサヒ抗体陰性。
【動脈血ガス分析】酸素マスク 5 L/min投与下：pH 7.464、PaCO2 39.4 mmHg、PaO2 28.9mmHg、BE 4.2 mmol/L、HCO3- 27.9 mmol/L、Lactate 1.3 mmol/L
【心電図】洞調律、整。ⅡⅢaVfでST上昇あり。
【画像】供覧
【臨床経過】急性下壁心筋梗塞によるうっ血性心不全と診断し、経皮的冠動脈形成術および利尿薬投与を開始した。また、間質性肺炎を認めたため、抗菌薬とステロイド治療を開始した。うっ血の改善により呼吸状態は一時改善したが、第35病日に再増悪した。第50病日に腹痛を認め、第65病日には播種性血管内凝固(DIC)の併発を認めた。原因検索を行いつつDIC治療を行ったが、原因不明のまま第73病日に永眠した。
