
支部主催地方会
第134回信越地方会特別講演 | |
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開催日 | 2014年6月7日(土) 13時~14時 |
主催会長 | 新潟市民病院 山添 優 |
会場 | 新潟コンベンションセンター朱鷺メッセ 新潟市中央区万代島6-1 TEL:025-246-8400 ![]() |
- ■タイトル
- 『苦手な不明熱を攻略する~原因不明の発熱の診かた~』
- ■演者
- 名古屋第二赤十字病院総合内科 野口 善令
演者略歴(86.5KB)
- ■内容
- 古典的不明熱の定義を提唱したPetersdorfは「多くの病気が不明熱と診断されているが、その理由は医師が重要な所見を見逃し、無視するためである」と述べている。「不明熱」とは誰にとっても不明なのではなく、攻略法をマスターして日々の診療の中で実践を続けていくことによって不明の部分を小さくすることができる。
攻略法には大きく分けて大きく分けて2通のアプローチがある。
- (1)+αの情報に着目する
- 発熱は極めて非特異的な症状である。非特異的とは、さまざまな疾患が発熱の原因となるため、発熱だけでは原因に結びつきにくいという意味である。したがって、発熱自体から鑑別診断を考えようとすると、鑑別診断のリストが膨大になりうまく診断ができない。そこで、特定の疾患に罹患しやすいリスク、随伴症状、局所の身体所見などの特定の疾患が存在する可能性を高くして診断の手がかりになる+αの情報に着目する。つまり、発熱以外の手がかりになる情報「+α」に着目して、それを突破口 として攻めていく。このアプローチの注意点として、+αを探すのはうまくいけば手がかりになるが、こだわりすぎると目くらましになって袋小路に入り込んでしまうことがある。+αは存在することで特定の疾患の確率が高くなるが、あくまで確率であって、100%疾患が存在するとは限らない。
- (2)疾患の全体像に着目する
- 疾患の全体的な臨床像の特徴をとらえて、その疾患らしいのか/らしくないのか、を判断して鑑別診断を絞っていく。実際の症例では、教科書に記述されているような典型的な症状、身体所見、検査所見がすべて揃うことはまれで、何かが欠けていたり、余分な所見が出現していたりする。したがって、あまりひとつの症状、所見にこだわって除外/確定診断しようとするとうまくいかないことがある。特にSLEなどの膠原病は、全体像をみないとうまく診断できない。蝶形紅斑はてがかりになる+αの身体所見であるが、蝶形紅斑だけでSLEの診断臥できるわけではない。常に全体像とあわせて、SLEらしいか、らしくないか、を考えていく必要がある。
今回は、症例を交えながらこれら2つのアプローチをバランスよく組み合わせる「不明熱」の攻略法を解説したい。
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