2018年に日本専門医機構主導のもと、新しい専門医制度がスタートしました。 そのため日本内科学会では、新しい内科専門医制度へ切り替えて専門医制度試験を実施しています。 新しい内科専門医制度については以下のページをご参照ください。
日本内科学会認定医制度概要
日本内科学会では、社会の人々がより高い水準の医学・医療の恩恵が受けられるように1968年10月1日に内科専門医制度を発足させ、1994年4月に「認定医制度」と名称を変更し、現在に至っております。
本制度は、我々内科医が一つの規約のもとで、自発的かつ自主的に、自己の臨床医学のレベル向上に努力し、社会の福祉に貢献しようとする意図で作られたものであります。
以下に認定医制度の大要を示します。
目的
- 内科医として広い知識と練磨された技能を備えた、優れた臨床医を社会に送り、社会の人々がより高い水準の医学・医療の恩恵を受けられるよう社会の福祉に貢献する。
- この目的達成のため、内科臨床の指導的立場にある医師を多く抱える社団法人日本内科学会(以下本会と略す)は、優れた内科臨床医を育成するため認定医制度を発足させ、一定レベル以上の実力を持ち、信頼される内科医を『認定内科医』として認定し、さらに高い水準の内科診療能力を備えた認定内科医を『総合内科専門医』として認定する。
運営機関
- この制度の運営は本会の中に設けられた認定医制度審議会(以下審議会と略)が担当する。
- 審議会は認定医制度担当理事および各支部から推薦され、評議員会で承認された支部委員によって構成される。審議会での互選により正副会長各1名を選出する。
- 審議会はこの制度全般の運営に当たり、この中に資格認定試験と資格の更新および認定施設認定のために次記の3つの委員会を置く。
資格認定試験委員会 / 認定更新委員会 / 認定施設認定委員会
- 審議会は円滑な運営を図るため、それぞれの支部に地方委員会を置く
認定施設の認定
認定内科医および総合内科専門医の臨床研修には、一定の規模と教育環境を有する施設が必要である。そのために、この教育環境を備えている施設を『認定医制度教育病院および教育特殊施設』、『認定医制度教育関連病院および教育関連特殊施設』として認定し、内科臨床研修医の指導を依頼する。
[詳細:認定医制度の手引き 第2項 認定施設と指導医について]指導医
認定医制度審議会は、認定された施設に勤務(大学は専任教員、一般病院は常勤医師)し、認定内科医および総合内科専門医を育成する能力のある本会会員で、認定施設から申請のあった者に内科臨床研修医の指導を依頼する。
[詳細:認定医制度の手引き 第2項 認定施設と指導医について]認定内科医資格認定試験・総合内科専門医資格認定試験
認定内科医資格認定試験
信頼される内科標榜医に要求される内科全般の医学知識と臨床能力を評価する。
- 【受験資格】
- 日本国の医師免許証を持ち、所定の期間、本会が認定した施設で内科臨床研修を修了した者で、受験申込み時に本会会員で会費を完納している者
- 【受験申込み時に提出する研修に関する記録】
- 受持入院患者18症例の一覧表、18症例の病歴要約、退院時サマリーのコピー、プレゼンテーション(口頭発表)したことを証明するもの1件、救急蘇生講習会受講修了証のコピー、臨床研修修了登録証のコピー(2004年以後の医師国家試験合格者のみ提出)。
上記【受験資格】と【受験申込み時に提出する研修に関する記録】を満たし、認定内科医資格認定試験(筆記試験と病歴要約の評価)に合格した者を認定内科医として認定する。
総合内科専門医資格認定試験
認定内科医の水準を超えて、広く研修医・レジデントや他診療科医からのコンサルテーションにも応じて適切な指導や内科診療を指示できる臨床能力を評価する。
- 【受験資格】
- 認定内科医の認定を受け、その後更に所定の期間、本会が認定した施設で内科臨床研修を修了した者で、受験申込み時連続して3年以上の会員歴を有し、受験する年度までの会費を完納している者。
- 【受験申込み時に提出する研修に関する記録】
- 受持入院患者20症例の一覧表、20症例の病歴要約、退院時サマリーのコピー、学会または論文として発表した臨床研究(基礎的な研究は除く)、またはfirst authorで報告した症例報告のいずれかで計2件の業績。
上記【受験資格】と【受験申込み時に提出する研修に関する記録】を満たし、総合内科専門医資格認定試験(筆記試験と病歴要約の評価)に合格した者を総合内科専門医として認定する。
認定更新
認定内科医および総合内科専門医のレベル保持のため、認定更新を実施する。
- 認定内科医および総合内科専門医の認定を受けた者は、本会の会員を継続し、その義務を果たさなければならない。認定後でも、会員としての資格を失えば認定を取り消す。
- 認定更新実施のため、認定内科医および総合内科専門医は認定を受けてから5年を経た時に、認定更新の審査を受けなければならない。
- 罰則規定
認定内科医または総合内科専門医を不正行為によって取得するなど、認定医制度の信用を著しく傷つける行為をした場合、認定内科医または総合内科専門医の認定を取り消す。または期限付きで資格停止とする。