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新専門医制度における認定内科医について

【第一報】今後の位置づけ

 認定内科医資格が,条件付きで新専門医制度の一階部分資格の位置づけとして認められました.(日本専門医機構 令和5年5月24日)

【背景】
 内科系の各学会専門医制度(サブスペシャルティ領域)は従来,認定内科医を一階部分資格として位置づけ,二階建制を構築してきました.この二階建制は日本専門医機構による新しい専門医制度においても引き続き適用されます.
 日本専門医機構による基本領域専門医制度は内科を含め19の基本領域がありますが,ここでは基本領域の専門医取得に要する研修が,初期研修後3年以上となりました(中には5年という基本領域もございます).このため従来,認定内科医を一階部分としていた内科領域は,その専門医制度を見直すこととなり,内科領域も初期研修後,3年の研修が必要となる内科専門医制度へと制度を改めることとなりました(2018年から施行).
 新しい専門医制度はこのように基本領域の専門研修期間を3年以上とすることで統一されることとなりましたが,これに続くサブスペシャルティ領域専門医制度についても見直しが必要になりました.とくに内科系には約8.6万名を超える認定内科医取得者(そのうち約4.1万名は総合内科専門医取得者です)が従来の学会専門医制度において認定されています.この方々の新制度への移行については,日本内科学会は勿論のこと,日本専門医機構においても現実的な問題として重要な検討事項として認識しておりました.
 内科系のサブスペシャルティ領域専門医は長年にわたって従来の学会専門医制度によって,本邦の医療に貢献され,今日に至っております.年齢層の中央値は50歳を越えており,60歳以上における認定内科医のみを取得の方は1.5万名を超えております.これまでの学会専門医制度においてご活躍いただいた内科系サブスペシャルティ領域専門医の方には今後もそのご活躍が期待されております.このことを踏まえ,日本内科学会と日本専門医機構との間において現実的な制度移行と制度の質の担保について協議,意見交換などが行われました.その結果,新制度における日本専門医機構への専門医制度移行として以下の事項をお知らせいたします.

  1. 日本専門医機構における内科系サブスペシャルティ領域専門医制度の二階建制一階部分資格として,認定内科医資格を条件付きで認める(下記2参照).
  2. 一階部分資格としての質の担保は重要であり,認定内科医については新専門医制度の内科専門医と同一の質が求められる.そのため認定内科医資格の更新基準を,新しい内科専門医の更新基準と同一にすることを条件とし,新制度における一階部分の資格として認める.
  3. 認定内科医資格は新制度においても条件付きで一階部分資格として認められたものの,日本内科学会としては出来る限り,新しい内科専門医資格の取得を推奨する.新しい内科専門医の取得を希望する認定内科医は内科専門医試験を受験すること.但し,総合内科専門医には,その必要はない.
  4. なお,認定内科医資格の広告はこれまで通り認められるものではない.
  5. 上記を踏まえた認定内科医の更新制度の変更,日本専門医機構のサブスペシャルティ領域専門医への制度移行について,具体的な移行時期,手続きなどその詳細はまだ決まっておらず,決まった段階で十分な周知期間を設けて移行を進める.

 このたびのお知らせは新専門医制度における認定内科医の位置づけ,ということになりますが,今後,移行や手続きなど新しい情報がでてきましたら,改めてお知らせします.

以上
令和5年(2023年)9月10日

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