
支部主催地方会
第136回信越地方会 特別講演 | |
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開催日 | 2015年6月13日(土) |
主催会長 | 長野市民病院 平井 一也 |
会場 | 長野市若里市民文化ホール 長野市若里3-22-2 TEL:026-223-2223 |
- ■タイトル
- 『日本人の大規模臨床エビデンスに基づく2型糖尿病の予防と治療』
抄録・演者略歴(151KB)
- ■演者
- 新潟大学大学院医歯学総合研究科血液・内分泌・代謝内科 曽根 博仁
現場臨床医には忘れられがちな視点であるが、健康寿命と国民医療費に膨大な悪影響を及ぼしている糖尿病合併症を防ぐ最も効率が良い方法は、糖尿病そのものを予防することである。わが国では健康診断や人間ドックがよく発達し、血糖値やHbA1c値も広く測定されている。また一般住民を対象とした疫学研究により2型糖尿病発症のリスク因子もかなり明らかにされてきている。しかし現場において、これらを利用した、科学的エビデンスに基づく糖尿病予防戦略は十分とは言えない。これは大規模臨床研究の疫学的データが、現場で使いやすい形で還元できていないためであると考えられる。我々は、人間ドックの大規模データベースを利用し、臨床検査値から生活環境に至る様々な糖尿病発症リスク因子を特定すると共に、それらを統合的に解析し、日本人における、より高精度でかつ実用的な糖尿病発症予測に取り組んできたので紹介したい。
一方すでに2型糖尿病を発症した患者においては、合併症予防が治療の中心になる。これについてもJapan Diabetes Complications Study
(JDCS)を始めとするいくつかの大規模前向き研究から、日本人患者の合併症や治療の実態に関するエビデンスが築かれつつあり、糖尿病合併症と血糖、血圧、脂質コントロールや食事、運動、喫煙などの生活習慣との強い関連が認められている。
これまでは集団としてのリスク因子の発見が中心であったが、最近は、個別患者における合併症発症率の予測も可能になっており、臨床疫学データが、糖尿病診療の個別化に貢献できる時代になってきた。JDCSなどのデータを元に、これまで解明された様々な合併症リスク因子を統合的に取り込む形で、日本人2型糖尿病患者の合併症予測に特化した発症率計算システム(JJリスクエンジン)も発表され、日常診療の現場で活用されているので紹介する。
最も一般的な疾患の一つである2型糖尿病という疾患の診療において、大規模臨床エビデンスを、患者指導も含めてどのように現場に活かすかという観点で解説したい。
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