頴田病院は福岡県の中央、飯塚市に位置する96床のケアミックス型在宅療養支援病院です。10年以上家庭医療・総合診療の教育施設として外来・病棟・在宅をシームレスにつなぎながら、家庭医療学の基本である患者中心の診療の方法を実践してきました。自分たちは、こういった地域に開かれた中小病院を”コミュニティホスピタル”と呼称して活動をしています。当院はまた、内科学会の連携研修施設でもあり、内科専攻医もローテーション研修を病棟と外来で行なっており、両者の知見が交流する場にもなっています。

患者中心の診療の方法は4ステップからなり、具体的なプライマリ・ケアの診療現場で患者個別の事情を当てはめながら実践が可能なアプローチです。また近年では、医療の質評価の一つである患者中心性を示しており、患者経験価値（Patient Experience:PX）という形での測定や検証も可能になってきています。この教育講演では、コミュニティホスピタルの外来・病棟・在宅における患者中心の方法について、その理論と実践について90分でご紹介いたします。