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教育セミナー(中国)
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託児室を設置いたします

無料でご利用いただける託児室をご用意いたします。

テーマ:『労作時呼吸苦・腹水貯留をきたした1例』

内科医として、一般診療で遭遇する臨床症状に対応するノウハウを勉強することを主旨としている会です。専門領域が異なる先生方から、症例提示と講義をしていただきます。また、司会者、企画担当者を加えて質疑応答を行います。総合内科専門医だけでなく、認定内科医、あるいは臨床研修医などすべての方々が参加可能になっておりますので、奮ってご参加ください。

開催日 2019年10月5日(土) 15時30分~17時(予定)
会場 岡山大学鹿田キャンパス 臨床講義棟2階 第一講義室
岡山市北区鹿田町2-5-1
企画・主催 専門医部会中国支部
世話人代表 川崎医科大学 和田 秀穂
参加方法 参加費:無料 / 受付時間:15時~16時50分
参加申込みは不要です。中国支部以外にお住まいでもご参加いただけます。
認定更新単位設定 参加:2単位 / 単位登録時間:17時~17時30分
(地方会参加単位に加えて取得可能)
その他 ◆参加・単位登録とも必ず上記受付時間内に済ませください
◆代理出席・登録は認めません
司会
川崎医科大学血液内科 和田 秀穂 / 岡山大学病院消化器内科 岩室 雅也
症例提示
岡山大学病院総合内科 中野 靖浩
コメンテーター(研修医)
岡山赤十字病院 河内 大 / 岡山市立市民病院 河野 智仁 / 岡山済生会総合病院 日笠晋太郎
解説
岡山大学病院総合内科 萩谷 英大 / 岡山大学病院消化器内科 高木章乃夫
病理
岡山大学第一病理学(免疫病理) 太田 陽子
症例

【症例】60代、男性。内臓逆位, 慢性心不全で循環器内科, 慢性肝障害で肝臓内科に通院中であった. X年8月末から労作時の倦怠感や咳嗽, 喀痰が出現。労作時呼吸苦の増悪, 腹水を認めたため精査加療目的に10月17日に当院総合内科へ入院となった.

【既往歴】内臓逆位(右胸心, 肝部下大静脈欠損, 多脾症)、大動脈縮窄症(X-9年に手術)、心筋梗塞(X-9年に経皮的冠動脈インターベンション)、洞不全症候群(X-5年にペースメーカー植え込み)、慢性心房細動、慢性心不全、慢性肝障害、前立腺肥大症

【アレルギー】なし

【生活歴】喫煙:現在は禁煙、過去に喫煙歴あり(20~30本/日×30年間)。飲酒:焼酎1合/日

【家族歴】なし

【入院時現症】身長 164.2 cm、体重 70.6 kg、BMI 26.2。体温 36.6℃。呼吸数 72/分、整。血圧 98/54 mmHg、SpO2 96%(室内気)。頭部:眼瞼結膜貧血あり、眼球結膜黄疸軽度あり。頸部:頚静脈怒張なし。胸部:ラ音なし、心雑音なし。腹部:平坦、軟、圧痛なし。肝脾腫なし。四肢:下腿浮腫なし。

【検査所見】
胸部X線:右胸心、右側大動脈弓、心拡大あり(CTR 62%)。ペースメーカー埋設あり。
心電図:ペースメーカー調律(DDDR)。Ⅱ, Ⅲ, aVFで異常Q波はあるが以前と変化なし。
心臓超音波検査:EF 51%。下壁の壁運動低下、左室肥大、左室拡大あり。欠損のため下大静脈径は評価不能。
血液検査:WBC 11450 /μl、RBC 239 万/μl、Hb 7.9 g/dl、Ht 25%、MCV 104.7 fL、MCH 33.1 pg、MCHC 31.6 g/dL、Plt 25.9 万/μl、Ret 2.4 %、ESR 55 mm/h。TP 5.2 g/dl、Alb 2.2 g/dl、T.Bil 0.64 mg/dl、AST 171 U/l、ALT 109 U/l、ALP 255 U/l、γ-GTP 220 U/l、LDH 279 U/l、Na 136 mEq/l、K 5.5 mEq/l、Cl 104 mEq/l、Ca 7.9 mg/dl、BUN 49.5 mg/dl、Cr 1.37 mg/dl、CRP 3.15 mg/dl、PCT 0.476 ng/ml、Ferritin 51.6 ng/ml、HbA1c 5.3%、BNP 231.8 pg/ml、free T4 1.05 ng/dl、TSH 37.4 μU/ml。PT 64%、PT-INR 1.22、APTT 31.9 sec、D-dimer 11 μg/ml。HBs抗原 陰性、HBs抗体 陰性、HCV抗体 陰性、HIV抗体 陰性。
尿検査:比重 1.01、pH 6.5、蛋白(-)、糖(-)、潜血(-)、白血球(-)、亜硝酸塩(-)、硝子円柱 >100/WF、Na 88 mmol/l、K 28.4 mmol/l、Cl 110 mmol/l、UN 353 mg/dl、Cr 29.1 mg/dl、TP <3.0 mg/dl。

【入院後経過】
貧血に対しては輸血で対応した.アルブミン製剤と利尿薬を投与したが腎障害は改善せず,また呼吸苦や咳嗽,喀痰も遷延した.経過中,腹水貯留が進行し,肝障害および腎障害の増悪を認めた。10月30日に乏尿となったため持続的血液濾過透析(CHDF)を導入し、腹水穿刺で3 L排液したことで呼吸苦は改善した. 11月1日にCHDFを離脱でき,体液や電解質などのコントロールが可能となったが,腹水貯留は著明となり、以後は呼吸苦緩和のため週3回,1回約3 Lの排液が必要であった.11月21日に腎障害が再度進行,血液透析を開始したが、11月27日朝からせん妄状態になり,透析中に突然血圧が低下し,輸液負荷に反応乏しく11月28日に永眠された.

詳細

日付:
2019年10月5日

会場

岡山大学医学部Jホール
岡山市北区鹿田町2-5-1 + Google マップ
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