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教育セミナー
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内科疾患アップデート~2017年

開催日2017年7月22日(土) 15時30分~17時
会場北海道大学臨床講義棟 会場案内図・交通案内
札幌市北区北15条西7丁目 TEL:011-716-2111 
世話人札幌医科大学 山本 和利
参加費無料
認定更新単位2単位
参加について総合内科専門医に限らず、どなたでもお気軽にご参加ください。
事前の申し込みも不要です
司会
札幌医科大学地域医療総合医学講座 山本和利

「大腸腫瘍性病変に対する拡大内視鏡診断」

札幌医科大学医学部消化器内科学講座 山野 泰穂

本邦における大腸がん死亡数(5万人/年、第2位)、罹患数(13.5万人/年、第2位)は共に増加傾向にあり社会問題となっている。大腸がんでは予防医学は成立しておらず、化学療法も延命効果はあるが治癒には至らないのが現状である。

このような状況下で根本的な大腸がん抑制には積極的な検査介入による早期発見早期治療が重要であり、その中心が大腸内視鏡検査である。

近年、内視鏡機器の発展はめざましく専門医は画像強調、NBI(Narrow Band Image)などのIEE(Image Enhanced Endoscopy)を駆使して拡大内視鏡により診療を行うのが常識となっている。本講演では拡大内視鏡診断を中心として実地医家にも役立つ診断の考え方から実際までを症例通じて簡単に解説する。

「間質性肺炎診療における最近の話題」

札幌医科大学呼吸器・アレルギー内科学講座 千葉 弘文

間質性肺炎の中で中心的疾患である特発性肺線維症(IPF)は、未だ原因不明であり、その生存期間は約3-5年と予後不良な難病である。治療法として、従来ステロイドと免疫抑制薬の併用による抗炎症療法が暫定的に用いられてきたが、エビデンスに乏しい治療法であった。2014年に新規治療薬の大規模臨床試験の結果が報告され、抗線維化薬であるピルフェニドンとニンテダニブが治療の第一選択となった。本疾患の予後の改善には、早期診断と抗線維化薬の早期導入が重要となっている。

IPFを含めた間質性肺炎の早期診断のコツや新規抗線維化薬について概説する。

「がんに伴う神経症状」

北海道大学大学院医学研究院神経病態学講座神経内科学教室 松島 理明

肺癌、乳癌、卵巣癌や悪性リンパ腫などの悪性腫瘍に多様な神経症状を呈する傍腫瘍性神経症候群と呼ばれる病態が存在する。本症候群は腫瘍の転移や浸潤、抗癌剤の副作用による神経・筋症状とは異なり、自己免疫機序による自己抗体や腫瘍からの産生因子が遠隔作用することにより、中枢神経系、末梢神経および筋領域の症状をきたす。これらの神経・筋症状はしばしば悪性腫瘍に先行して発症することがあり、悪性腫瘍の治療により寛解する。悪性腫瘍の早期発見のためにも、内科を含む全ての診療科の医師がこの病態を理解しておく必要がある。

本講演では、傍腫瘍性神経症候群の代表的臨床像である辺縁系脳炎、小脳性運動失調、筋無力症などを中心に概説する。

「冠動脈疾患: 冠微小循環に注目した新たなアプローチ」

北海道大学病院循環器内科 納谷 昌直

本邦では生活の欧米化に伴い、冠動脈疾患による死亡率が急増しその診断および治療法の向上が求められている。これまでの冠動脈疾患の診療は、主に冠動脈狭窄や心筋虚血検査によって行われてきた。しかしながら、近年の筆者らの臨床研究によって、狭窄や虚血がなくても血管径が100μm未満の冠微小血管機能が障害している患者が存在し、心血管イベントの強い予測因子であることが明らかとなった。冠微小血管そのものを描出することはできないが、心臓PET装置と心筋血流トレーサを用いることでアデノシン負荷時と安静時血流量の比から、非侵襲的かつ定量的に冠血流予備能を算出することが可能である。この冠血流予備能は冠動脈狭窄から冠微小血管機能障害までを含めた冠循環全体の病勢を反映する指標である。この新たな指標に注目することにより冠動脈狭窄評価や虚血イメージ評価の心臓死リスク層別化に対する限界を克服し、冠動脈疾患の個別化医療が大きく進展することが期待される。

本講演では、冠血流予備能についての臨床応用について概説する。

詳細

日付:
2017年7月22日

会場

北海道大学臨床大講堂
北海道札幌市北区北8条西5丁目 + Google マップ
電話:
011-716-2111
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