第214回東北地方会
◆2018年6月16(土) ◆会長:東北大学 張替 秀郎 ◆会場:仙台国際センター
- 演題番号 9
- 演者:柳谷 稜 / 指導医:長谷川 慎
山形大学医学部附属病院第三内科
CA125高値を呈した濾胞性リンパ腫の1例 - 演題番号 6
- 演者:滝口 善規 / 指導医:郡司 直彦
福島県立医科大学消化器内科
降圧薬の長期服用が原因と考えられたcollagenous sprueの1例 - 演題番号 7
- 演者:角藤 翔 / 指導医:南 尚義
大崎市民病院腎臓内分泌内科
バセドウ病に合併したA型胃炎の1例
受賞の感想
山形大学医学部附属病院第三内科 栁谷 稜先生

長谷川先生、栁谷先生と張替支部代表
この度は、東北地方会のプレナリーセッションにおきまして、栄えある優秀演題賞を受賞することが出来、大変光栄に思います。
本症例の発表を決めたのは今回の学会の締め切り間際でした。何か今回の地方会で発表できる症例はないかと指導医とともに思いをめぐらしたとき、ふとカンファレンスにて議論が白熱した濾胞性リンパ腫の症例を思い出しました。CA125という、およそ血液内科診療では聞きなれない腫瘍マーカーの上昇は、濾胞性リンパ腫にとってどんな意味合いを持つのか。これは、診療に従事する身として非常に興味深い内容であり、地方会という場での発表にふさわしいと考えました。指導医の熱心なご指導の下、症例をただまとめて考察するだけではなく、話の進行方向やスライドのレイアウトをどのようにすればより多くの人にこの魅力が伝わるか、それを考え続けた準備期間でした。当日は、各県を代表する内科医に審査頂ける貴重な機会と考え、丁寧に、一つ一つの言葉を紡ぐことを意識しました。今回の発表はこれからの内科医人生の大きな糧となりました。ありがとうございました。
福島県立医科大学消化器内科 滝口 善規先生

この度は発表の機会を頂いたこと、若手奨励賞に選出して頂いたことを大変光栄に思います。手厚いご指導を施してくださった消化器内科、腎臓高血圧内科、病理部の先生方には大変感謝しております。
今回発表で取り上げた症例は、「下痢」というありふれた症状にも関わらず、「collagenous sprue」という極めて稀な疾患でした。症状一つとっても詳しく調べれば調べるほど、疑問点は浮上し続け自分の無知さを痛感する毎日でした。今回の症例を通じてたくさんの論文を読み漁り膨大な知識を蓄えたにも関わらず発表できる時間はわずかであり、プレゼンテーションの難しさも痛感しました。
今回の受賞を励みに、今後の診療や勉学に一層積極的に取り組んでいく所存です。最後に、今回のプレナリーセッションに二人三脚で一緒に歩んでくださった郡司先生にこの場をお借りして御礼申し上げます。
大崎市民病院腎臓内分泌内科 角藤 翔先生

この度はこのような名誉ある賞を賜り大変光栄に思います。熱心にご指導してくださった腎臓内分泌内科、消化器内科、病理部の先生方には、この場を借りて感謝を申し上げます。
今回は、自己免疫性の機序により多臓器に影響を与える症候群について発表させていただきました。一見すると関係がないように思える臓器に疾患を生じるため、その病態を理解する難しさ、その症候群に対する知識がないと診断がつかない怖さを学ぶことができました。発表を通じて多くの方々に報告することができて嬉しく思っております。
今回の受賞を励みに、今後の診療や勉学に一層積極的に取り組んでいきたいと思います。今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。