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教育セミナー

開催予定

開催履歴

2017年度

開催日 2017年2月18日(土) 10時~11時
会場 仙台国際センター会議棟
主催・企画 専門医部会東北支部

平成29年度第1回教育セミナー
テーマ『内科医のための頭部MRI読影の基本』

司会
太田熱海病院神経センター神経内科 山根 清美
岩手県立中央病院リハビリテーション科(神経内科)大澤 宏之
講師
福島県立医科大学神経内科 井口 正寛

2016年度

開催日 2016年7月9日(土)
会場 仙台国際センター会議棟
世話人 東北公済病院宮城野分院内科 佐藤 秀隆
テーマ
『再発性多発軟骨炎の治療中に肺結節影、副腎腫瘤を呈した58歳男性』 
企画責任者
東北大学遺伝子医療開発分野 松原 光伸 / 東北大学腎・高血圧・内分泌科 宮崎真理子
司会
東北大学消化器内科 廣田 衛久 / 東北大学血液・免疫科 藤井 博司
症例提示者
東北大学血液・免疫科 白井 剛志
病理所見提示者
東北大学病理診断学 齊藤 涼子
コメンテーター
秋田大学血液・腎臓・膠原病内科  小松田 敦 / 東北大学総合感染症科 具 芳明
内容
【症例】58歳、男性。
【主訴】皮疹、発熱、関節痛。
【既往歴】特記なし。
【家族歴】膠原病の家族歴なし。
【現病歴】X-1年11月より手指の皮疹、移動性の関節炎が出現した。近医よりメチルプレドニゾロン8 mg/日が開始となり、2 mg/日に漸減後、右耳介の腫脹を認めたためX年11月当科紹介受診となった。右耳介軟骨生検より再発性多発軟骨炎と診断し、プレドニゾロンによる加療を開始した。12月より顔面に皮疹が出現、皮膚生検にてSweet病の合併が考えられた。ステロイドに加え、メトトレキサート、シクロスポリン、ミゾリビン、アザチオプリンを併用したが、ステロイド減量により皮疹、関節痛の再燃を認めたため、加療目的にX+2年12月当院入院となった。

【検査所見】 尿定性:蛋白(-)、潜血(-)、グルコース(-)、ウロビリノゲン(+-)。 末梢血一般:WBC 9900/μL、RBC 143万/μL、Hb 6.0 g/dL、HCT 17.8%、MCV 124.4fl、MCH 41.7pg、MCHC 33.5%、Ret 2.6%、PLT 13万/μL。
生化学:T-Bil 0.4mg/dL、ALP 265U/L、γ-GTP 54U/L、AST 24U/L、ALT 25U/L、LDH 404U/L、AMY 84U/L、BUN 17mg/dL、Cr 0.81mg/dL、UA 4.8mg/dL、TP 6.6g/dL、ALB 3g/dL、Na 139mEq/L、K 4.2mEq/L、Cl 104mEq/L、CPK 18U/L、KL-6 275U/mL、フェリチン 374ng/mL、CRP 10.2mg/dL、IgG 1175mg/dL、IgA 507mg/dL、IgM 161mg/dL、BNP 54pg/mL、C3 88mg/dL、C4 28.2mg/dL、CH50 45.6U/mL。
自己抗体:抗核抗体陰性、抗dsDNA抗体陰性、抗RNP抗体陰性、抗Sm抗体陰性、抗SS-A抗体陰性、抗SS-B抗体陰性、PR3-ANCA陰性、MPO-ANCA陰性、RF 13.5U/mL。

【画像所見】 胸部CT 入院時は肺野に浸潤影を認めなかったが、X+3年1月には両肺野に多発性の小結節影が出現した。 腹部CT入院時は副腎腫瘤を認めなかったがX+3年2月には左副腎腫瘤が出現した。
【入院後経過】 ステロイドパルス、ベタメタゾン5.5 mg/日にて加療を行い、皮疹や関節痛の改善を認めたが、X+3年1月より両肺野に多発性の結節影、左副腎腫瘤が出現した。陰影や腫瘤の原因について生検を含む検索を行ったが、原病が再増悪、更に真菌血症を合併し3月下旬に永眠された。病理解剖を行った。

【臨床上の問題点】
多発性肺結節と左副腎腫瘤の鑑別診断、治療法について。
左副腎腫瘤と原病との関連について。
本症例における最善の治療法について。


開催日 2016年2月20日(土) 10時~11時
会場 仙台国際センター会議棟 2階 橘(地方会第1会場)
世話人 東北公済病院宮城野分院内科 佐藤 秀隆
テーマ
『腹部診察の基本と見逃してはならない腹部画像所見』
司会
秋田大学血液・腎臓・膠原病内科学 小松田 敦
福島県立医科大学糖尿病・内分泌代謝内科 橋本 重厚
講師
日本海総合病院消化器内科 鈴木 義広
内容
1)急性期病院で見逃してはならない症例とその画像の提示を通してフロアーとディスカション
2)若い先生がた並びにベテランにも役立つように腹部診察の方法を動画で供覧する

2015年度

開催日 2015年6月20日(土)12時45分~13時45分 
会場 仙台国際センター
世話人 東北公済病院宮城野分院 佐藤 秀隆
企画責任者 岩手県立中央病院神経内科 大澤 宏之 / 岩手県立中央病院総合診療科 川村 実 
司会 岩手県立中央病院総合診療科 池端 敦
症例提示者 岩手県立中央病院消化器内科 城戸 治
病理所見提示者 岩手県立中央病院病理診断センター 佐熊 勉
症例
『診断に難渋した肝不全の1例』
【症例】
83歳、女性
【主訴】
食欲低下、倦怠感、肝機能障害
【既往歴】
30歳 虫垂切除、71歳 脳梗塞、72歳 大腸ポリープ切除
高血圧症、胆嚢ポリープ、脂肪肝にて近医通院中
飲酒歴 なし 喫煙歴 なし
【家族歴】
母:腎臓病(詳細不明)
【現病歴】
4月の定期採血では軽度肝障害を指摘されていた。5月中旬より食欲低下、倦怠感を自覚するようになり、近医でおこなった腹部超音波では脂肪肝と肝左葉腫大を指摘された。6月10日、肝機能障害の増悪を認め精査目的のため近医に入院となった。腹部CTにて肝内に散在する不均一濃染領域と一部腫瘤形成を認めた。7月17日に肝生検を行い、異形リンパ球様細胞の集簇を認めた。
7月26日、ご家族の事情あり当院へ転院となる。
【入院時現症】
身長145cm、体重54kg、体温37.9℃、血圧122/68mmHg、眼瞼結膜に貧血あり。眼球結膜に黄疸なし。頚部などの体表リンパ節触知せず。心雑音なし、ラ音なし。腹部聴診上、蠕動運動は正常。腹部触診上、膨満、右季肋部に圧痛を認める。両下腿に圧痕を伴う著明な浮腫を認め、右足背遠位部および左肘関節に紫斑を認める。
【検査所見】
WBC 4930/mm3、Hb 10.7g/dL、Plt 7.7×104/mm3、TP 5.3g/dl、ALB 2.7g/dl、T-bil 2.6mg/dl、AST 58U/l、ALT 48U/l、LDH 321U/l、ALP 564U/l、γGTP 44U/l、BUN 8.8mg/dL、Cre 0.41mg/dL、Na 135.9mEq/l、K 4.34mEq/l、Cl 102.8mEq/l、CRP 1.03mg/dL、T-Cho 119mg/dl、TG 43mg/dl、AFP 2.3ng/ml、CEA 1.4ng/ml、CA19-9 2.0>U/ml、CA125 105.7U/ml、SCC 0.4ng/ml、NSE 8.2ng/ml、 PIVKA II 28MAU/ML、抗核抗体 40倍、抗ミトコンドリア抗体(-)、PR3-ANCA 10EU未満、MPO-ANCA 10EU未満、ヒアルロン酸 14000ng/ml、Ⅳ型コラーゲン7S 580ng/ml、HBsAg(-)、HCVAb(-)、HIVAb(-)
【画像所見】
CT;肝のびまん性腫大低吸収。門脈周囲の限局した造影効果が経時的に拡大し600sでほぼ肝全体が造影された。S4に33mmの乏血性腫瘍を認めた。腹部超音波;肝全体に低エコーを示した。S4 類円形低エコー腫瘍。ソナゾイド造影にて大きな門脈域周囲から造影剤の肝全体へ血流を認めたが実質の造影効果は悪く、門脈域周囲から徐々に広がる造影剤のプールを認めた。
【入院後経過】
高齢、肝予備能の低下あり抗がん剤等の積極的治療は適応とならず再度の生検等侵襲的検査はご希望されず。ヘパリン投与にて溶血に伴う変化は緩やかに改善傾向を認めたが肝腫大は進行し9月末永眠された。病理解剖を行った。
【臨床上の問題点】
  1. 画像、血液検査では生前に診断ができなかった。
  2. 診断できたとして、有効な治療はあったのか
     
専門医部会スキルアップセミナー(単位設定なし)
開催日 2015年2月21日(土) 10時~11時
会場 仙台国際センター 2階 橘
企画 専門医部会東北支部運営委員会
テーマ
『内科医に必要な皮膚疾患の知識』
講師
秋田大学皮膚科 真鍋 求
司会
東北公済病院宮城野分院内科 佐藤 秀隆
秋田大学血液内科 小松田 敦

2014年度

専門医部会東北支部教育セミナー「第6回青森内科セミナー」(単位設定なし)
開催日 2014年9月21日(日) 13時30分~16時40分
会場 弘前大学医学部コミュニケーションセンター
企画責任者 弘前大学輸血部 玉井 佳子
事務連絡先 弘前大学総合診療部 大沢 弘
企画・実施担当者
専門医部会東北支部青森県運営委員
石木医院 石木 基夫
弘前大学総合診療部 大沢 弘
弘前大学輸血部 玉井 佳子
青森県立中央病院消化器内科 沼尾 宏
弘前大学内分泌代謝内科 二川原 健
弘前大学循環器呼吸器腎臓内科 森本 武史
八戸赤十字病院神経内科 山形 宗久
プログラム
13時30分~14時30分 
研修医の症例報告(東北地方会 での発表症例から学ぶ)
司会 伊東内科・小児科クリニック 伊東 重豪

症例提示
利尿剤が結晶誘発性関節炎を来したと考えられるGitelman症候群の1例

石亀 敬子(後期研修医)

細菌性髄膜炎を合併した感染性心内膜炎の1例

成田 憲紀(後期研修医)
14時40分~16時40分
症例検討 『繰り返す発熱で受診した60歳代女性』
司会 
弘前大学医学部附属病院輸血部  玉井 佳子

症例提示 

弘前大学総合診療部 大沢  弘
弘前大学内分泌代謝内科学講座  中田 有紀

解説 

弘前大学循環呼吸腎臓内科学講座 中村 典雄
腫瘍内科学講座  高畑 武功
開催日 2014年6月21日(土)12時45分~13時45分
会場 仙台国際センター
企画責任者 山形大学腎臓膠原病内科 今田 恒夫
司会 済生会山形済生病院内科 山口 宏
症例提示者 山形大学消化器内科 奥本 和夫
コメンテーター 山形県立中央病院血液内科 大本英次郎 / 山形大学腎臓膠原病内科 今田 恒夫
世話人 東北公済病院宮城野分院 佐藤 秀隆 / 秋田大学血液腎臓膠原病内科学  小松田 敦
症例
『縦隔内リンパ節の腫大を認めた難治性腹水の1例』
【症例】
69歳、男性
【主訴】
腹部膨満感
【既往歴】
なし 飲酒歴 なし、喫煙歴 なし
【家族歴】
特記すべきことなし
【現病歴】
62歳時(7年前)の検診で縦隔内左肺門部リンパ節の腫大を指摘された。近医で気管支鏡検査では異常をみとめず、CTなどの画像より肺小細胞癌、悪性リンパ腫が疑われたため化学療法が行われた。その後も縦隔リンパ節腫大は持続し、可溶性IL-2レセプターは500~800U/mlで経過していた。69歳時の5月に脳梗塞にて近医に入院した際、腎機能障害、血小板低下、ぶどう膜炎様病変があり、サルコイドーシスが疑われプレドニゾロン30mgが投与された。その頃から腹水が出現し、腹満感強いため、6月より腹水を1~2週に1回、4~5L排液していた。その後も腹水は軽快せず、同年8月に当科に精査加療目的に紹介入院となった。
【入院時現症】
身長166cm、体重61.3kg、体温37.0℃、血圧140/88mmHg、頚部などの体表リンパ節触知せず、眼瞼結膜に貧血あり。眼球結膜に黄疸なし。心雑音なし、ラ音なし。腹部膨満・波動あり、圧痛なし、肝脾触知せず。右上下肢に軽度の麻痺を認める。
【検査所見】
WBC 3190/mm3、Hb 8.2g/dL、Plt 13.7×104/mm3、TP 5.2g/dl、ALB 2.3g/dl、T-bil 0.3mg/dl、AST 14U/l、ALT 17U/l、LDH 109U/l、ALP 259U/l、γGTP 13U/l、BUN 53mg/dL、Cre 2.03mg/dL、Na 133mmol/L、K 5.5mmol/L、Cl 101mmol/L、CRP 1.7mg/dL、IgG 1270mg/dl、IgA 400mg/dl、IgM 36mg/dl、T-Cho 107mg/dl、TG 72mg/dl、HbA1c 5.0%、FT3 1.56pg/ml、FT4 0.99ng/ml、TSH 13.93μIU/ml、AFP 0.8ng/ml、CEA 2.73ng/ml、可溶性IL-2レセプター 619U/ml、PR3-ANCA 10EU未満、MPO-ANCA 10EU未満、アンジオテンシンⅠ変換酵素(ACE) 9.8U/L、抗核抗体 40倍、抗ミトコンドリア抗体(-)、ヒアルロン酸 3930ng/ml、Ⅳ型コラーゲン7S 8.4ng/ml、HBsAg(-)、HCVAb(-)、HIVAb(-)、HTLV-1(-)、ICGR15 6%、CcrDay 22.5mL/分、尿:蛋白(1+)、潜血(-)。
【入院後経過】
CT検査では、縦隔リンパ節腫大と著明な腹水を認めた。腹水は黄色透明で漏出性であった。 眼科ではぶどう膜炎の所見はなく、心機能は良好(EF 78%)であった。骨髄穿刺では正形成骨髄で異常細胞を認めなかった。ガリウムシンチ検査では縦隔内に集積を認めなかったが、PET-CT検査では縦隔内リンパ節への集積を認めた。悪性リンパ腫を疑ったが、体表にリンパ節を触知せず、手術での生検には同意が得られなかった。腹水排液を繰り返しながら経過観察したが、腎不全、全身衰弱が進行し、腹水出現から1年半後に永眠された。
【臨床上の問題点】
  1. リンパ節腫脹の原因
  2. 腹水、腎機能低下の発生機序について
  3. 本疾患の早期診断、鑑別診断について
専門医部会スキルアップセミナー(単位設定なし)
開催日 2014年2月16日(土)  10時~11時
会場 仙台国際センター
参加費 無料・参加制限なし
講師 仙台市立病院神経内科 樋口じゅん
司会 秋田大学血液内科 小松田 敦 / 太田熱海病院神経内科 白田 明子
企画 専門医部会東北支部運営委員会
『一般内科医に必要な神経所見のとり方』

2013年度

専門医部会東北支部教育セミナー「第5回青森内科セミナー」(単位設定なし)
開催日 2013年11月9日(土) 15時~18時15分
会場 青森県立中央病院大会議室
企画責任者 青森県立中央病院 沼尾 宏
プログラム
15時~16時 症例検討
司会 青森市民病院消化器内科 和田 豊人 / 青森県立中央病院消化器内科 沼尾 宏

1.「発熱、関節痛、浮腫で受診した41歳女性」

弘前大学医学部附属病院総合診療部 大沢 弘

2.「肝不全の一例」

青森市民病院消化器内科 和田 豊人
16時05分~17時05分 特別講演 1
『感染症のanother world -微生物との共生- 』
司会 ときわ会病院内科 楠美 尚子
青森県立中央病院病院事業管理者特命補佐 大西 基喜
17時15分~18時15分 特別講演 2
『診断を考える -診断推論とはなにか- 』
司会 青森県立中央病院消化器内科 沼尾 宏
名古屋第二赤十字病院総合内科部長 野口 善令
開催日 2013年6月15日(土) 12時45分~13時45分
会場 仙台国際センター
企画責任者 福島県立医科大学附属病院医療安全管理部腎臓高血圧・糖尿病内分泌代謝内科 橋本 重厚
司会 東北公済病院宮城野分院内科・呼吸器内科 佐藤 秀隆
福島県立医科大学附属病院医療安全管理部腎臓高血圧・糖尿病内分泌代謝内科 橋本 重厚
症例提示者 福島県立医科大学腎臓高血圧・糖尿病内分泌代謝内科 菅野 真理
病理所見提示者 福島県立医科大学病理診断科 田中 瑞子
コメンテーター 福島県立医科大学腎臓高血圧・糖尿病内分泌代謝内科 林 義満
福島県立医科大学循環器・血液内科  池田 和彦
福島県立医科大学消化器・リウマチ膠原病内科  大平 弘正
症例
『紫斑を伴った難治性ネフローゼ症候群の1例』
【症例】
41歳、女性
【主訴】
浮腫・発熱・腹痛・紫斑
【既往歴】
帝王切開による出産2回(27歳・31歳)胆のう炎(34歳)
【家族歴】
特記すべきことなし
【現病歴】
27歳頃から関節痛や数日で消失する下肢の紫斑が出現していた。
34歳頃より発熱・腹痛・四肢の軽度の紫斑・Raynaud症状が出現するようになった。
2008年1月(38歳)に尿蛋白(3+), 尿潜血(3+)、浮腫、胸水、肝脾腫を認め、ネフローゼ症候群の精査目的に入院した。腎生検では糸球体の分葉化と管内増殖及び基底膜の二重化を、蛍光抗体法では主に係蹄にIgG、IgM、IgA、C3、C4、C1qの沈着を認めた。腎症先行のループス腎炎と診断し、ステロイド療法にて発熱、腹痛は改善した。紫斑部位の生検ではアナフィラクトイド紫斑と診断されたが、IgAの沈着は認めなかった。タクロリムスを併用するも尿蛋白は陰性化せず、不完全寛解で退院した。
2009年5月 ステロイドの減量中に腹痛・ネフローゼ再燃し入院、再度腎生検でも前回同様の所見で膜性増殖性糸球体腎炎(MPGN)と診断した。ステロイドパルス療法で不完全寛解し退院するも、ステロイド減量で尿蛋白が増加し2010年3月には帯状疱疹が出現し入院した。
【入院時現症】
血圧160/111mmHg、脈拍95/分(整)、目・口腔・顔面に異常所見なし。左前頸部から左肩に水泡を伴う発赤あり。胸腹部に異常所見なし。両下肢の浮腫、及び左上肢に紫斑を認めた。
【検査所見】
WBC 10400/mm3、Hb 9.0g/dL、Plt 11.8×104/mm3、TP 4.4g/dl、ALB 2.5g/dl、肝機能障害認めず 。BUN 24mg/dL、Cre 0.95mg/dL (eGFR 52ml/min/1.73m2)、Na 143mmol/L、K 4.5mmol/L、Cl 106mmol/L、CRP 0.32mg/dL、RF 169IU/ml、C3 34mg/dl、C4 3mg/dl、CH50 10U/ml、IgG 235mg/dl、IgA 49mg/dl、IgM 112mg/dl、抗核抗体および各種自己抗体はすべて陰性 。U-pro(3+)、4.89g/gCr、U-bld(3+)、RBC>100/hpf、赤血球円柱陽性。胸部単純写真で右胸水を認めた。
【入院後経過】
疱疹改善後に経静脈的シクロフォスファミドパルス療法(IVCY)を試行し退院した。以後外来でIVCYを継続し(計8クール)、期間中は低補体血症や尿蛋白は軽快しPSL 7.5mg/dayまで減量できたが、IVCY終了後は再燃しPSL30mgまで増量しても軽快せず、ステロイド白内障も出現し手術を受けた。
【臨床上の問題点】
  1. 腹痛・紫斑を伴うネフローゼ症候群の鑑別
  2. RF陽性・低補体血症を伴う疾患の鑑別
  3. 臨床診断に重要な検査のピットフォール
  4. 難治性ネフローゼ症候群に対する従来治療の限界と問題点
  5. 新規薬物治療の分子生物学的背景と今後の展開
     
専門医部会スキルアップセミナー(単位設定なし)
開催日 2013年2月16日(土) 10時50分~12時
会場 仙台国際センター
参加費 無料・参加制限なし
講師 仙台医療センター循環器内科 篠崎 毅
司会 山形県立中央病院循環器内科 福井 昭男 / 仙台市立病院 循環器内科 八木 哲夫
企画 専門医部会東北支部運営委員会
『臨床に役立つECGの読み方』
 

2012年度

第4回青森内科セミナー(単位設定なし)
開催日 2012年10月27日(土) 15時20分~18時30分
会場 八戸赤十字病院大会議室
参加費 無料
主催責任者 弘前大学総合診療部 大沢 弘
弘前市在府町5 TEL:0172-33-5111(内線4446)
15:00 受付開始
15:15 企画者挨拶
15:20 – 15:35 症例報告
司会:八戸赤十字病院神経内科 山形 宗久
Crossed cerebellar atrophyを来たしたSturge-Weber症候群の1例
八戸赤十字病院2年次研修医 半谷 真理
15:35 – 16:20 症例検討1
司会:弘前大学医学部附属病院総合診療部 大沢 弘
術後回復期に意識障害を呈した1例
青森県立中央病院消化器内科 沼尾 宏
16:20 – 17:20 症例検討2
司会:内科おひさまクリニック 小倉 絵理子
当院紹介入院後8日間で死亡した21歳女性 診断と治療は適切だったか?
弘前大学医学部附属病院輸血部 玉井 佳子
17:30 – 18:30 特別講演
司会:八戸赤十字病院神経内科 山形 宗久
脳梗塞の二次予防とリスクファクター管理
岩手医科大学神経内科・老年科 石橋 靖宏
初期研修医プレナリーセッション専門医部会企画 スキルアップセミナー(単位設定なし)
開催日 2012年6月16日(土) 10時50分~12時
会場 仙台国際センター 2階 萩
参加費 無料
講師 弘前大学大学院医学研究科循環器呼吸器腎臓内科学講座 森本 武史
司会・ファシリテーター 東北公済病院宮城野分院内科 佐藤 秀隆 / 坂野上野田村太志クリニック 田村 太志
企画 専門医部会東北支部運営委員会
『やさしく学べる胸部X線診断』
本セミナーでは、胸部X線の読み方についての解説に引き続き、様々な症例の所見をフロアーの皆様と検討していきます。
開催日 2012年2月18日(土) 12時45分~13時45分
会場 仙台国際センター 3階 白橿1
企画責任者 秋田大学第三内科 小松田 敦 / 弘前大学総合診療部 大沢 弘
司会 JA秋田厚生連平鹿総合病院循環器内科 高橋 俊明 / 仙北組合総合病院内科 仁村 隆
症例提示者 JA秋田厚生連平鹿総合病院循環器内科 深堀 耕平
病理所見提示者 JA秋田厚生連平鹿総合病院病理診断科 高橋 さつき
コメンテーター 公立大学法人宮城大学大学院看護学研究科 苅部 明彦
JA秋田厚生連平鹿総合病院循環器内科 菅井 義尚
症例
『肥大型心筋症として外来治療中に呼吸不全を発症した1例』
【症例】
61歳,女性
【主訴】
呼吸困難感,浮腫
【既往歴】
脳血管疾患(詳細不明)
【家族歴】
母親が心臓病にて手術歴あり
【現病歴】
39歳時に心臓カテーテル検査で肥大型心筋症と診断された。54歳時に再度心臓カテーテル検査を施行,心尖部肥大,中部閉塞型肥大,中隔非対称性肥大の所見を伴う肥大型心筋症と確定診断されβブロッカーの内服が開始された。その後当科外来に通院していたが無症状で経過していた。2009年2月(61歳)転倒して左橈骨遠位端を骨折した。5日後より呼吸困難感が出現,次第に増強しさらに2週間後に近医を受診した。心不全の診断で当科紹介,精査加療目的で入院となった。
【入院時現症】
血圧145/90mmHg,脈拍59/分(整),顔面及び下腿に高度浮腫あり,頸静脈怒張あり,両側肺野に湿性ラ音聴取,心雑音聴取せず。
【検査所見】
検体検査では,WBC 6700/mm3,Hb 11.8g/dL,Plt 25.9×104/mm3,CRP 1.24mg/dL,Na 142mmol/L,K 4.2mmol/L,Cl 109mmol/L,BUN 8.9mg/dL,Cre 0.72mg/dL,肝機能障害認めず。CPK 94IU/L,TSH 10.2μU/mL,FT3 2.77pg/mL,FT4 1.28ng/mL,BNP 1267pg/mL,PT 85%(INR 1.11),APTT 29.2秒。尿検査では混濁なく尿蛋白,尿糖認めず。動脈血ガス(室内気) pH 7.428,PaCO2 32.5mmHg,PaO2 54.3mmHg,HCO3- 21.1mmol/L,BE -2.0mmol/L,SpO2 86.8%。胸部単純写真にて心拡大(CTR 60%)及び両側肺うっ血,右側優位の胸水貯留を認める。
【入院後経過】
安静,水塩分制限,酸素投与及び利尿剤フロセミドの静注,カルペリチド持続点滴による治療を開始した。反応は良好で4日後には胸部単純写真上のうっ血所見は消失した。 入院後の心臓超音波検査では心室拡大は認めないものの左心房の拡大がみられた(47mm)。EF 83%,心室中隔に軽度壁肥厚を認めたが心尖部肥大はごく軽度だった。拡張不良の印象があった。心尖部に小さな瘤を認め血栓を疑わせる構造物を認めたため抗凝固療法を開始した。安定期に入りカルベジロールを2.5mgより内服開始,増量を試みたが低血圧のため5mgで維持量とした。入院後発作性心房細動を認めたためアミオダロンを導入した。入院後約3週間後に心臓カテーテル検査を施行した。左室造影では心尖部に心室瘤を認めた。左室心尖部及び流出路で40~50mmHgの圧格差を認めた。冠動脈に病変なし。心筋生検を施行,光顕では心筋肥大を認め,肥大型心筋症に適合する所見であった。アーチスト及びアミオダロン導入後,眼前暗黒感を訴え3秒程度の洞停止を認めたため,temporary pacingを開始した。電気生理学的検査を施行したところ,心室細動誘発試験で心室細動が誘発された。
【臨床上の問題点】
  1. 心筋肥大の鑑別疾患として何があげられるか。
  2. 心不全及び不整脈に対する薬物治療について。
  3. 不整脈に対する非薬物治療について。
  4. 原因疾患に対する治療について。

2010年度

専門医部会東北支部教育セミナー「青森県福島県合同企画」(単位設定なし)
開催日 2010年10月16日(土) 15時20分~19時
会場 弘前大学医学部コミニュケーションセンター大会議室
プログラム
専門医部会活動紹介 15:20~15:45
  • 東北支部活動について
    弘前大学医学部附属病院総合診療部 大沢 弘
  • 福島県での活動について
    坂下厚生総合病院内科 江川 雅巳
症例検討 15:45~16:45
「発熱」
司会:弘前大学大学院医学研究科循環呼吸腎臓内科学講座 中村 典雄
症例提示:弘前大学部附属病院総合診療部 大沢 弘
特別講演 I 16:55~17:55
「神経内科を専門としない医師のための神経の診かた」
司会:ファミリークリニック☆希望  小笠原 幸裕
講師:弘前大学大学院医学研究科附属脳神経血管病態研究施設 脳神経内科学講座 渡辺 光法
特別講演 II 18:00~19:00
「C型肝炎の診断と治療」
司会:岡本内科医院 岡本 勝博
講師:青森県立中央病院消化器内科・腫瘍内科 沼尾 宏
第2回青森内科セミナー
開催日時 2010年6月19日(土) 12時45分~13時45分
会場 仙台国際センター
仙台市青葉区青葉山
TEL:022-265-2211
司会 弘前大学医学部附属病院輸血部 玉井 佳子
弘前大学大学院医学研究科内分泌代謝内科学 二川原 健
症例提示者 弘前大学医学部附属病院内分泌内科・糖尿病代謝内科・感染症科 高安 忍
コメンテーター 弘前大学大学院医学研究科消化器血液内科学 山形 和史
弘前大学医学部附属病院循環器・呼吸器・腎臓内科 中村 典雄
企画責任者 弘前大学医学部附属病院総合診療部 大沢 弘

症例:体動困難と意識障害で救急搬送された57歳女性

【症例】
57歳, 女性。
【主訴】
意識障害。
【既往歴】
25歳, 虫垂切除。以降著患なく, かかりつけ医はないという。
【家族歴】
父と兄が胃癌。姉が耐糖能異常。
【生活歴】
無職。喫煙10本/日×35年。40歳まで大量飲酒していたが今は飲まない。
【現病歴】
平成17年頃より頭髪が抜けるようになった。平成20年頃から全身の皮膚がゴワゴワと厚く硬くなってきた。平成21年になってからは次第に筋力が低下し, 日常生活動作がつらくなってきたが, 医療機関を受診しなかった。同年7月には体動困難となり, 7月17日には意識が混濁してきたため地域のA病院へ救急搬送された。著明な心嚢液・胸腹水貯留が認められた。急性期治療にてそれらは改善したが, 貧血が残存した。精査目的に9月16日当院へ転院となった。
【現症】
(A病院入院時)頭髪および眉毛は脱落。全身的な皮膚硬化あり落屑著明。浮腫著明だが圧迫しても陥没しない。(第12病日)身長 160cm, 体重 60kg。
【問題点】
急性期症状の病態, および貧血の病態。

2009年度

第2回青森内科セミナー(単位設定なし)
開催日時 2009年11月3日(火・祝) 11時35分~15時05分
場所 青森市民ホール 1階会議室(1)
世話人 弘前大学 大沢 弘
1.ケーススタディ 11:35~12:15
「脱力のため救急搬送された70代女性」

司会 弘前大学内分泌代謝内科 二川原 健
症例提示 弘前大学総合診療部 大沢 弘

2.特別講演 12:25分~13:20
「内科診療所での電子カルテの利用と工夫」

司会 中村内科医院 中村 謙弥
講師 三上 雅人クリニック 三上 雅人

3.パネルディスカッション 13:25分~15:00
「B型肝炎ウイルス再活性化を中心にB型肝炎について考える」

司会:
青森県立中央病院消化器内科・化学療法科 沼尾 宏
弘前大学輸血部 玉井 佳子

  1. イントロダクション
    沼尾 宏・玉井 佳子
  2. 癌化学療法におけるB型肝炎ウイルス再活性化
    弘前大学腫瘍内科 伊東 重豪
  3. 関節リウマチ治療におけるB型肝炎再活性化
    西北中央病院リウマチ科 浦田 幸朋
  4. 腎移植後におけるB型肝炎再活性化
    弘前大学循環器呼吸器腎臓内科 村上 礼一
  5. 総合討論
  6. まとめ
開催日時 2009年6月20日(土)
場所 仙台国際センター
仙台市青葉区青葉山
TEL:022-265-2211

2008年度

日時 2008年6月21日(土)
場所 仙台国際センター (白橿1/3階)
企画責任者 弘前大学総合診療部 大沢 弘
司会 東北大学医学系研究科・遺伝子医療開発分野 松原 光伸
湖東総合病院・内科 中鉢 明彦
症例提示者 東北大学医学系研究科・遺伝子医療開発分野 真田 覚
病理所見提示者 東北大学病院腎・高血圧・内分泌内科 佐藤 博
コメンテーター 山形県立中央病院 鈴木 昌幸 / 秋田大学第三内科 高橋 直人

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