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第138回信越地方会-特別講演

地方会第1会場 中会議室301 / 13:10 – 14:10

Visionaryこれからの消化器病学

新潟大学大学院医歯学総合研究科消化器内科学分野 寺井 崇二

我が国は高齢化社会になり、かつ豊さを反映し、食事の脂肪摂取量が増加してきた。その中でこれから増加する疾患は、肥満症関連消化器疾患および癌があげられる。また高齢化社会に対するサルコペニアも重要なテーマである。ここ25年間、消化器疾患の中心は慢性のHCVおよびH. Pylori感染であり、慢性肝炎などの治療は大いに進んできたが、非代償性肝硬変に対する十分な治療法の開発はさらに進める必要がある。また糖尿病に合併した肝癌、大腸癌、膵癌がさらに増加すると考えられる。現状では膵臓癌の予後は非常に悪く早急な新たな治療法の開発が必要である。一方でBig Dataの蓄積の中での人工知能の医療分野おける利用が今後進むと考えられる。

当科では消化器の基本である消化、吸収、代謝の統合的な臨床、研究体制を作り、さらに脳も含んだ臓器円環、腸内細菌の制御も視野にいれ、今”診断のつかない病気”、”治せない病気”に取り組んでいる。また治療法については再生医療、新しい癌治療、さらには低侵襲な内視鏡を用いた治療の開発も行っている。また新しい医療を実施、普及には新たな教育システムの開発も必要である。本講演では当科の取り組みを中心にこれからの消化器病学について議論したい。

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